名古屋市東区にあるビクセス予備校が、6月28日に突然の閉校を発表し、生徒や保護者に大きな衝撃を与えました。
この予備校は「現役の医学部生による個別指導」を謳い、多くの生徒が将来のために通っていましたが、予期せぬ形で幕を閉じました。
この記事では、ビクセス予備校の概要、塾長である尾方俊男氏のコメント、そしてこの閉校についての世間の反応を詳しく見ていきます。
ビクセス予備校とは?
ビクセス予備校は、名古屋市東区に位置し、特に医学部受験生向けに「現役の医学部生による個別指導」を提供していました。
約1年半前から通っていた高校3年生の生徒も多く、「絶対学力」を掲げる独自の教育方針で知られていました。
2015年頃は好調だったが・・・
ビクセス予備校を運営する日本教育フォーラムは、難関大学合格を目指す受験生向けの学習教材の販売と個別指導学習塾を経営していました。
本社は愛知県にあり、日本流通新聞によると、2015年2月期の売上高は前期比30%増と好調でした。優秀な生徒が入塾し合格実績を上げたことから、生徒数が順調に伸びていました。
尾方俊男社長によれば、愛知県内の優秀な高校に通う約30人の生徒が入塾し、これが業績向上の主な要因となっていました。
優秀な学校の成績順位資料を活用し、優秀な生徒をターゲットにしたテレアポ戦略が功を奏しました。
しかし、経営方針の変化もありました。
人件費の負担を軽減するため、完全歩合制を廃止することを検討していました。
また、営業力向上のために商談中の様子を録画し、研修に活用する取り組みも行っていましたが、営業マンの自発的な活用が課題となっていました。
塾長 尾方俊男氏の教育理念
ビクセス予備校では塾長を務めていた尾方俊男氏は、ホームページ上で次のようにコメントしています。
「すべての教科を通じて、その本質的な理解の基盤には“論理的思考”がある」という前提に立って「絶対学力」を養う独自の教育を行っています。こういった“チカラ”を高めることで思い通りの進学はもちろん、社会に出てからの生きていく“チカラ”を身につけることができるのです。
ビクセス予備校ホームページ 「ご挨拶」より
彼の理念は教育を通じて生徒たちに社会での役割を見つけ、将来の日本を支える人材になることを期待するものでした。
突然の閉校と生徒たちの反応
ビクセス予備校は6月28日、保護者にメールで「閉校」を通知しました。
「ビクセス予備校は、2024年6月28日をもって閉館いたします。6月29日以降は塾に入ることができなくなります。」
この突然の閉校により、多くの生徒が混乱し、困惑しました。
名古屋市内の高校3年生の生徒は、「閉校の兆候は感じなかった。いつも通りだったので急に『閉館』と言われた時は驚いた」と述べています。
返金問題と破産手続き
ビクセス予備校を運営していた「日本教育フォーラム」は、既に破産手続きの準備を進めており、授業料の返金は難しいとされています。
生徒の保護者は、年単位で支払った受講料約105万円に加え、今月分の追加講座費用4万4000円を閉校の前日に支払っていました。
「もう少し真摯に対応してほしい。受験への影響は少なからずあると思うが、新しい塾でがんばろうという感じ」
ビクセス予備校に通っていた高校3年生
世間の反響とSNSの声
ビクセス予備校の閉校に対して、SNSやニュースのコメント欄では様々な反応が見られました。
SNSでは生徒と講師が連絡を取り合っていた
SNS上では主にビクセス予備校の講師と連絡を取りたいと訴える生徒や教え子を心配する講師からと思われるやりとりが見られました。
Yahoo!ニュースのコメント
閉校・倒産の一報を伝えたYahoo!ニュースには厳しいコメントが並びました。
- 「倒産がわかっていたのに、追加講座費用を支払わせるなんて悪質きわまりない」
- 「倒産前日まで金を集めてる時点で確信犯としか思えない」
- 「連絡前日に破産手続きするかどうか分かんなかったって事はないでしょう」
まとめ
ビクセス予備校の突然の閉校は、多くの生徒や保護者にとって大きなショックでした。
特に受験を控えた生徒にとっては重大な影響があります。
閉校の背景には、経営問題や返金問題があり、今後の対応が注目されます。
生徒たちは新しい塾で再出発を目指し、社会全体が教育の在り方について改めて考えるきっかけとなっています。
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