高樹沙耶の投稿に波紋…平野雨龍への疑惑に対する誤解が生んだ齟齬

元女優・高樹沙耶氏がX（旧Twitter）に投稿した選挙制度に関する意見が、平野雨龍氏への批判と誤解され議論を呼びました。

発信者と受け手の認識の違いが生んだ齟齬とは？

選挙制度を問うはずが…高樹沙耶の投稿にあらぬ批判

2025年7月26日から27日にかけ、元女優で政治活動にも関わる高樹沙耶氏（@ikuemiroku）のX（旧Twitter）投稿が話題を呼びました。

その内容は、平野雨龍氏をめぐる「日本国籍を持っているのかどうか」という一部ネット上の声をきっかけに、日本の選挙制度の在り方を問い直すというものでした。

「こうした疑惑が起こらない為にも日本の選挙について見直す必要がある」「スパイ防止法と合わせて選挙に関しても厚い管理を」
— 高樹沙耶氏（@ikuemiroku）投稿より

この投稿に先立ち、Xユーザーであるネオヨジョン氏（@northkoreayo2）が平野雨龍氏のファッションを皮肉る形で投稿（該当ポスト：Xリンク）し、平野氏のルーツに疑問を呈した内容が大きく拡散されました。

投稿には、北朝鮮の金与正氏と平野氏を並列するような構図の画像も使われており、見る側に強い印象を与えるものでした。

この流れを受けて高樹氏が投稿した制度面への提案が、「平野氏への個人攻撃」や「戸籍の公開要求」であるかのように読み取られてしまい、X上ではユーザーからの批判が集まりました。

高樹氏はこれに対して、以下のように自身の意図を再度説明しています。

「みんなちゃんと文読んでみてな！国の制度に問題ありということを言いたいわけなんだけどね！」
— 高樹沙耶氏（@ikuemiroku）

さらに続けて、「訓練すれば演技はいくらでもできる」といったコメントもありましたが、これも平野氏本人を疑う意図ではなく、制度設計への問題提起の一環であるとの弁明もしています。

一方、Xユーザーの中にはこうした文脈を正しく受け止めた上で、冷静に以下のような指摘をする声も上がっています。

「戸籍についてはフィフィさんと河合議員との動画で確認されています。服装などで疑うのはナンセンス」
— ユーザー @HCbeginner氏

また、総務省の公式情報によれば、公職選挙への立候補には日本国籍が必須であり、戸籍謄本や抄本を選管に提出する義務があります。

「立候補には戸籍謄本・抄本の提出が義務であり、選挙管理委員会が資格確認を行う」（出典：総務省｜立候補を目指す方へ）

こうした制度があるにもかかわらず、疑義が広まる背景には、「見た目」や「名前」などに対する過剰な反応や、ネット特有の先入観・バイアスがあるといえるでしょう。

今回の一連のやりとりを通して見えてきたのは、発信者の意図と受け手の解釈とのギャップです。

特にSNSの投稿では、前提知識や文脈が共有されていない状態で断片的に情報が拡散され、誤解や対立が生まれやすい構造があります。